制度信用取引と一般信用取引
信用取引を始めるとき、もしくは
優待クロスのために空売りをしようと
するときにまず知らなければならない
2つの取引方法です。
どっちでもいいかなと思うのですが
空売りの場合には重要なポイントと
なってきます。
制度信用取引とは
株の信用取引を行うときに証券会社が、
日本証券金融という会社を通じて
注文を処理する取引のことで、
6ヶ月以内に反対売買をしないと
いけない決まりがあります。
新規信用買い
信用買いは保証金を元にお金を借りて
株を買うわけですから利息を
払わないといけません。
SBIネオトレード証券が一番安く
年利2.3%(買う金額に0.023を掛けて
365で割れば1日あたりの額が出ます)
高いところで松井証券が3.1%です。
50万円分の株を買うと1日30円から
40円ほどの金利を取られることに
なります。長期で持つなら
もちろん現物で買うのがいいのですが、
証拠金の3倍の取引ができるのが
信用取引のいいところなので
致し方ないですね。
数日で売り買いしないと
元は取れません。
新規信用売り
信用売りの場合も株を借りて
売りますので貸株料がかかり、
これはほとんどの証券会社が
1%程度です。
50万円分の株を空売りすると
貸株料が1日15円ほどかかります。
安いと思っていても中々買い戻せず
6ヶ月放っておくと2700円にも
膨らみます。
優待クロスの方は基本1日なので
ほとんど気にする金額ではないですね。
逆日歩
ところが株を借りたい人が多くなり
株不足になった場合
前回の投稿にも書きましたが、
株の調達コスト、逆日歩というのを
払わないと行けません。
やっかいなのは空売りした日には
その金額がわからないことです。
1日1株6円なんてこともあります。
1000株だと1日6000円、
市場の休業日をはさむと3日分、
年末年始は5日分払わないと
いけないことになります。
12月の優待クロスは要注意です。
一般信用取引とは
制度信用取引に対して
一般信用取引とは、
証券会社が独自に自己の持つ株や
資金を利用して、ユーザーと
取引をするもので、金利や貸株料、
期間も自由です。
新規信用買い
信用買いで払う利息は野村證券の
0.5%から松井証券の4.1%まで
様々です一般に制度信用よりは
高くなっています。
新規信用売り
信用売りの貸株料は
1%から4%ほどです。
一般信用取引のいいところは
逆日歩がかからないところです。
証券会社が融通できる株のみを
貸すのですから調達コストは不要
というわけです。
ただし融通できる株の多さは
証券会社の大きさによって
変わってきますので、
日々一般信用売りできる株数は
変わります。中小の証券会社は
一般信用売りそのものを
やっていない会社もあります。
私の信用メイン証券SBI
ネオトレード証券は一般信用売り
やっていません(泣)。
銘柄数、保有株数の多い会社は
SMBC日興證券とSBI証券で、
取引上は下記の図のように
制限が出てきます。
SMBC日興證券の一般信用売り
貸株料は1.4%です。
一般信用だとSMBC日興證券が
ネット証券を差し置いて
俄然有利になってきます。
SBI証券は少しややこしく、
無期限・短期(15日)・日計りと
3種類あり銘柄ごとに変わります。
無期限なら貸株料1.1%、
短期なら3.9%、日計り0%、
短期なら15日以内に決済しないと
強制決済、日計りならその日のうちに
決済しないと強制決済になる取引です。
強制決済の時はコールセンターの
手数料がかかり2000円以上です。
一般信用売りは逆日歩がかからない
反面、貸株料が高かったり
取引できる数量に限りがあるので、
優待の人気銘柄は、権利日前日には
証券会社の在庫がないことが
ほとんどです。(泣)
逆日歩発生
逆日発生を恐れて制度信用取引を避け、
一般信用売りをゲットするために、
在庫のあるうちから日々の貸株料を
払って何日も前にクロス取引をする
時代になっているようです。
私はそこまで力と時間を
割けませんので、
逆日歩がなさそうな銘柄で
欲しいものを絞って普通に
制度信用で優待クロスをしています。
過去の権利確定日の逆日歩状況は
インベストJPというサイトが
詳しいです。
まあ現物取引で長期保有のご褒美に
もらえるのが本来の優待ですから
そちらの方がもちろんいいと思います。
配当ももらえますしね。
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