日本株が高騰しています。身の回りの
景気はあまりよくなった気がしないの
ですがなぜ株価はどんどん上昇して
いるのでしょう。それは円安により
海外の投資家から見ると日本株は
割安で、外国投資家がどんどん購入
しているからです。
今や東京・名古屋証券取引所での
株式売買金額の約70%を海外
投資家が占めているようです。
JPX(日本取引所グループ)の最新の
(といっても22年11月更新)
株式分布状況のグラフを見てみました。
2021年度ですら外国法人等が約30%を
占めています。その中で同時に上がって
きてるのが信託銀行の比率です。
約23%ですがこれはカストディアンと
呼ばれる信託銀行が多くを占めます。
カストディアンとは
投資家に代わって有価証券の管理業務
を行う機関で、特に国外の有価証券に
投資する際、現地で有価証券を
管理する金融機関のことを言います。
詳しくはWikiで。
日本では日本マスタートラスト銀行
日本カストディ銀行の2行が主に
カストディアンサービスを提供して
います。すなわち海外の投資家は
カストディアンを通じて株を買って
いるのです。
日本マスタートラスト銀行
1985年チェースマンハッタン信託
銀行として設立、ドイツモルガン
グレンフェル信託銀行、DMG信託
銀行をへて、
日本マスタートラストトラスト銀行に
改称、管理資産残高合計は
約615兆円(23年3月現在)
日本カストディ銀行
2000年(結構最近)大和銀行と住友
信託銀行の共同出資で日本トラスティ
サービス銀行として設立、
2007年かんぽの保有する130兆円の
債権管理業務を約-10億円(マイナス~)
で落札。資産管理サービス信託銀行を
吸収し2020年日本カストディ銀行に
改称。
上記2行が海外の投資家の代理人と
なっているのです。
大手企業の大株主
経団連関連の大手企業の中で筆頭株主
が日本マスタートラスト信託銀行で、
2位の大株主がカストディ銀行に
なっている企業は
住友化学(14.94%:6.4%)
みずほFG(15.25%:4.93%)
三井不動産(17.53%:7.59%)
三井住友FG(16.17%:6.06%)
日立製作所(18.2%:6.67%)
日本製鉄(15.5%:5.7%)
パナソニック(15.86%:7.69%)
アサヒGHD(17.7%:6.3%)
東京海上HD(18.4%:7.7%)
NEC(16.44%:6.56%)
旭化成(17.62%:5.32%)
野村HD(16.65%:5.6%)
三菱重工(15.6%:5%)
三菱UFJファイナンシャルG
(16.13%:6.15%)
カッコ内左側が日本マスタートラスト
銀行の持ち株比率、
右側が日本カストディ銀行の
持ち株比率となっています。
ほとんど外資に牛耳られている感じ
ですかね。
物言う株主
もちろん大株主は株主還元を
求めてきます。その一つが自社株買い
によって株価を上げる(自分で株を
買うことで株価が上昇し、その株を
償却してしまうので全体の株式数が
減り希少価値が増し、さらに株価が
上がる。)、
もう一つは株主優待を辞めて配当に
まわすということです。
外国人投資家は優待券をもらっても
しかたないですよね。
優待クロスをやっている方は
最近ひしひしと感じているのでは
ないでしょうか。
円の価値がどんどん下がり、
安い価格で日本株だけでなく、
不動産も外国勢に買われ
(不動産価格の上昇につながる)、
企業の利益が賃金と設備投資には
回らない日本はどうなっていくんで
しょう。しっかり勉強して資金を
守る必要があるようです。TVで
「実は損するタンス預金」と題して
やっていましたが、20年前の1万円は
現在9100円ほどの価値しかないと
言ってます。タンスではなく銀行に
預けているから大丈夫!
なわけないですよね。
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