フィボナッチ数列とは
FXや仮想通貨のトレードツール、
フィボナッチリトレースメントや
フィボナッチエクスパンションの
フィボナッチってなんでしょう?
数学教師が解説してみたいと
思います。
フィボナッチとはイタリアの数学者の
名前で、1,1,2,3,5,8,13,21,34,・・・
という数列(決まりのある数字の列)を
考えだした人です。
これは手前2つを足したものが
次の数字になるという決まりを
持った数列です。
もともとはうさぎのつがいの
増え方から考え出されたもの
ですが自然界に多く存在します。
フィボナッチ数を1つの辺
とする正方形を並べると下の図の
ようになり、らせん構造が現れます。
これはオウムガイの巻き方や
ひまわりの種の並び方になっています。
黄金比
上に出てくる長方形の縦と横の比が、
よく言われる黄金比というものです。
縦を1として横を$x$とおくと、
$x^2-x-1=0$という2次方程式ができ、
それを解くと$x=\frac{1\pm \sqrt{5}}{2}$となり
+の方の概数が1.618となります。
この比は最も美しい比として
いろいろなものに使われており、
クフ王のピラミッドの底辺と高さ、
パルテノン神殿の高さと横幅、
ミロのビーナスのへそから上と下の比、
モナリザの顔の縦横比などです。
身近なものとしては名刺の縦横比、
たばこの縦横比、
APPLEのリンゴのロゴマークや、
Googleの文字の比にも
使われています。
五芒星
五芒星ってご存じですか?
五芒星は正五角形の中にできる
星形のことで、昔よく一筆書きで
書いた星のマークのことです。
正五角形や五芒星は曼荼羅や
陰陽道にも使われ、不思議な力が
あると考えられています。
関西の方はご存じかもしれませんが、
福知山の元伊勢神社、
ヤマトタケルがまつられている伊吹山、
伊勢神宮、
熊野古道の中心熊野本宮、
淡路島の伊弉諾神宮
の位置を結ぶと
正五角形をしておりその中心が
平城京になっています。
五芒星の中にできる2等辺三角形の
底辺と斜辺の比も黄金比と
なっています。
フィボナッチリトレースメント
話がそれましたが、フィボナッチ数
からできる黄金比の1.618という
数字の逆比$\frac{1}{1.618}=0.618$を利用して
チャートの反転位置を予想する
というのが
フィボナッチリトレースメントです。
下の図は仮想通貨リップルの
ある時刻のチャートです。
ちょうど黄金比の位置で反転し
下がっています。
自然の摂理でチャートは動く?
黄金比の位置で不思議と
反転するのではなく、
各証券会社が利用者の要望に応え
ツールとしてサイトのチャート上に
書き込めるようにしたことが原因です。
さらに多くの人が使い始め、
SNSやYOUTUBEで広まり、
AIにも組み込まれるようになり
フィボナッチリトレースメントの
指標近辺に指し値を置く人が増え、
実際に61.8%で売りが増え
下がり始めるというからくりです。
どこで売ろうか、どこで買おうか
考えなくて良いという意味では
とても便利です。
ただし指標は他にもたくさんあるので
フィボナッチラインで必ず動きが
反転するというものでもありません。
フィボナッチリトレースメントを
勉強してトレードしてみませんか?
私は数学教師なのでフィボナッチと
ボリバン(進学の時の悩みの種だった
偏差値を計算するための数字
「標準偏差」を使うツール)が
好きですね。(笑)
コメント